牡蠣の栄養|亜鉛が多いのはなぜ? 生食用と加熱用の違いと、おいしい食べ方

「牡蠣は栄養がある」とよく聞くけれど、何がどれくらい多いのでしょうか。
牡蠣は「海のミルク」と呼ばれ、亜鉛をはじめ、鉄やビタミンB₁₂をたっぷり含む貝です。 一方で「生で食べても大丈夫?」「加熱用と生食用は何が違うの?」と迷う方も多い食材です。
この記事では、牡蠣の栄養を数字で確かめながら、安心して味わうための選び方と食べ方をまとめました。 鍋や炊き込みご飯がおいしくなる季節に向けて、ぜひ参考にしてください。


この記事のまとめ

  • 牡蠣100gに亜鉛は14.0mg。65歳以上の1日の推奨量(男性9.0mg、女性7.0〜7.5mg)を上回ります。
  • 鉄・銅・ビタミンB₁₂も豊富。脂質は少ないのに、DHA・EPAも含みます。
  • 「生食用」と「加熱用」の違いは鮮度ではなく、育った海域と出荷前の処理です。
  • 体調に不安のある方や高齢の方は、中心部まで加熱して食べるのがおすすめです。

目次

牡蠣には、どんな栄養が多いのですか?

亜鉛、鉄、銅、ビタミンB₁₂といったミネラルとビタミンが際立って多いのが特徴です。※1 低カロリーで脂質も少なく、たんぱく質もほどよく含みます。

牡蠣(養殖・生)100gあたりの主な栄養※1

栄養素 含有量
エネルギー 58kcal
たんぱく質 6.9g
脂質 2.2g
亜鉛 14.0mg
鉄 2.1mg
銅 1.04mg
ビタミンB₁₂ 23.0μg
葉酸 39μg
EPA 230mg
DHA 180mg
食塩相当量 1.2g

100gは、むき身でおよそ5〜6個分です。大きさによって前後します。

乳白色でなめらかな身に、これだけの栄養が詰まっていることから「海のミルク」と呼ばれています。

牡蠣の旬はいつですか?

一般に流通する真牡蠣は、秋から冬にかけてが旬です。 店頭に並び始めるのは10月ごろで、寒さが深まるほど身がふっくらしてきます。 夏に出回るのは、種類の違う岩牡蠣です。
英語で「Rのつかない月(5〜8月)は牡蠣を食べるな」という言い伝えがあります。 これは真牡蠣の産卵期にあたり、身がやせて味が落ちるためといわれています。 秋から冬の牡蠣は、この時期に向けて養分を蓄えた、いちばんおいしい状態です。

亜鉛は体の中でどんなはたらきをしますか?

亜鉛は、味覚を正常に保ち、皮膚や粘膜の健康を維持するのに必要なミネラルです。※2 たんぱく質の代謝にも関わり、体のさまざまなはたらきを支えています。
牡蠣は、食品の中でも亜鉛がとくに多いことで知られています。※1 100gで14.0mgですから、65歳以上の1日の推奨量(男性9.0mg、女性7.0〜7.5mg)を一食で上回ります。※2
ただし、多ければよいわけではありません。 亜鉛には耐容上限量(男性40〜45mg、女性35mg)が定められています。※2 毎日大量に食べ続けたり、亜鉛のサプリメントと重ねたりするのは避けましょう。 週に数回、適量を楽しむのがちょうどよい付き合い方です。

鉄やビタミンB₁₂は、どれくらい入っていますか?

鉄は100gに2.1mg、ビタミンB₁₂は23.0μg含まれています。※1 鉄は赤血球をつくるのに必要な栄養素です。 ビタミンB₁₂は、赤血球の形成を助ける栄養素として知られています。
とくにビタミンB₁₂は、成人の1日の推奨量2.4μgに対して、100gで約10倍です。※3 ビタミンB₁₂は動物性食品に多く、野菜からはほとんど摂れません。 魚や肉が減りがちな方にとって、牡蠣は少量でも頼りになる食材です。

▼寒い季節の栄養については、こちらの記事もあわせてご覧ください。 
かぜ・インフルエンザ予防に役立つ栄養素と食材 
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脂質が少ないのに、EPA・DHAも含まれるのですか?

はい。脂質は100gでわずか2.2gですが、そのうちEPAが230mg、DHAが180mg含まれています。※1 EPA・DHAは、青魚に多いことで知られるn-3系脂肪酸です。 牡蠣はプランクトンを食べて育つため、少ない脂質の中にこれらの脂肪酸が含まれています。
アジやイワシ、鮭に比べれば量は少なめです。 それでも、脂っこさが苦手な方でも無理なくEPA・DHAを摂れる食材といえます。

▼EPA・DHAが多い魚については、こちらの記事で詳しく紹介しています。 
夏が旬の青魚 ―アジ・イワシ、DHA・EPAが多いのはどれ?
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生食用と加熱用は何が違うのですか?

鮮度の違いではありません。育った海域と、出荷前の処理が違います。※4 生食用は、水質の基準を満たした指定海域で育ったものか、殺菌した海水で浄化処理をしたものです。 加熱用は、それ以外の海域で育った牡蠣です。
加熱用の牡蠣は、栄養豊かな河口近くで育つことが多く、味が濃いといわれます。 その分、ウイルスや細菌を取り込みやすいため、生で食べることはできません。 「新鮮だから大丈夫」と加熱用を生で食べるのは、絶対に避けてください。※4

表示 育った海域・処理 食べ方
生食用 指定海域で育ったもの、または浄化処理済み 生でも加熱でも可
加熱用 指定海域以外 必ず加熱

高齢の方は、生で食べても大丈夫ですか?

体調に不安があるときや高齢の方は、加熱して食べるのがおすすめです。 生食用であっても、食中毒のリスクがゼロになるわけではありません。※5
牡蠣などの二枚貝で注意したいのが、ノロウイルスです。 厚生労働省は、中心部が85〜90℃で90秒以上の加熱を望ましいとしています。※6 鍋やフライ、炊き込みご飯なら、中まで火を通しやすく安心です。
体調がすぐれないとき、持病で医師から食事の注意を受けている方は、生食は控えましょう。 生で食べたい場合は、必ず「生食用」の表示を確かめてください。

栄養を逃さない食べ方はありますか?

煮汁ごと食べる料理にすると、水に溶けやすい栄養も無駄になりません。 亜鉛やビタミンB群は水溶性で、煮ると一部が汁に出ます。 鍋、味噌汁、雑炊、炊き込みご飯なら、汁ごといただけます。
加熱は「しっかり、でも長すぎず」が目安です。 中まで火が通れば十分で、煮すぎると身が縮んで硬くなります。
レモンをしぼるのも理にかなっています。 柑橘のビタミンCは、鉄の吸収を助けるとされています。 カキフライにレモン、牡蠣鍋にゆず。昔ながらの食べ方は、栄養の面でも役立ちます。
塩分にはひと工夫を。 牡蠣そのものにも100gで1.2gの食塩相当量が含まれます。※1 鍋つゆやタレは控えめにし、素材の味を生かすと、塩分をとりすぎずに済みます。

冬の食卓に、魚介の恵みを

牡蠣は、少ない量でも亜鉛・鉄・ビタミンB₁₂をしっかり補える、冬の頼もしい食材です。 脂質が少ないのにEPA・DHAも含まれ、青魚が苦手な方にも取り入れやすいのが魅力です。
とはいえ、魚介を毎日というのは、なかなか難しいものです。 そんなとき、毎日の食事の補いとして選ばれている食品もあります。

富山常備薬の「リョウシンDHA&EPAダブルサポート」は、魚が苦手な方、普段あまり魚を食べない方のための機能性表示食品です。 1日摂取目安量5粒に、DHA 658mg・EPA 58mgを配合。 国内製造の精製魚油を約2.5倍の純度に高めているので、少ない粒数で効率よく補えます。
原料の魚油は、マグロの頭や骨、ひれといった新鮮なアラから抽出したものです。 食品工場で残る部位を無駄にせず、資源を生かす取り組みから生まれました。 においが気になりにくいソフトカプセルなので、魚の風味が苦手な方にも続けやすい形です。

「血中の中性脂肪値が気になる※7」「記憶力や判断力など、認知機能の一部が気になりはじめた※8」。 そんな中高年の方の、毎日の健康習慣にお役立てください。 ※食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
旬の牡蠣を楽しみながら、魚介の脂もほどよく。 寒い季節の食卓が、少し豊かになりますように。

※7 DHA・EPAには健康な成人の血中の中性脂肪値を低下させる機能が報告されています。
※8 DHAには中高年の認知機能の一部である、日常生活における数に関する情報の記憶と数・ことばに関する情報の判断や読み書きをサポートする機能があることが報告されています。

よくあるご質問

Q1.牡蠣は1日に何個まで食べていいですか?
むき身5〜6個(約100g)で、亜鉛は1日の推奨量を超えます。※1※2 耐容上限量もあるため、毎日大量に食べ続けるのは避けましょう。 週に数回、一食100g前後を目安にすると安心です。

Q2.冷凍の牡蠣でも栄養は変わりませんか?
冷凍しても、ミネラルやビタミンが大きく失われることはありません。 冷凍牡蠣は基本的に加熱用として扱い、中まで火を通してください。

Q3.生食用の牡蠣を加熱してもいいですか?
もちろん構いません。 ただし、加熱料理には味が濃く価格も手ごろな加熱用が向いています。

Q4.牡蠣を食べて具合が悪くなったことがあります。また食べても大丈夫ですか?
原因が食中毒か、貝類のアレルギーかで対応が変わります。 不安がある場合は、自己判断せず医師に相談してください。

Q5.牡蠣の塩分は多いですか?
100gで食塩相当量1.2gです。※1 牡蠣そのものより、鍋つゆやタレの塩分に注意しましょう。

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※写真はすべてイメージ


参照元

※1 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」食品成分データベース「かき 養殖 生」(食品番号10292)
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=10_10292_7

(脂肪酸)
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=10_10292_7&MODE=4

※2 公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット「亜鉛の働きと1日の摂取量」(日本人の食事摂取基準(2025年版)に基づく)
https://tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-zn-cu.html

※3 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html

※4 農林水産省「生食用牡蠣と加熱用牡蠣の違いについて教えてください。」
https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/2110/01.html

※5 農林水産省「食品安全に関するリスクプロファイルシート(ノロウイルス)」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/attach/pdf/hazard_microbio2-2.pdf

※6 厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html

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