「干支」って何だ?
目次
「十干」と「十二支」の組み合わせが「干支」
謹賀新年。
本年も、暮らしの中でほっとひと息つけるひとときをコラムを通してお届けして参ります。
お付き合いのほど、どうぞよろしくお願いいたします。
今年は午年。
干支というと、子から亥までの「十二支」を思い浮かべますが、本来、干支は古代中国の暦で番号を表わす「十干(じっかん)」と、「十二支(じゅうにし)」を組み合わせたもので、12種の動物を指すものではありません。
「十干」とは、10日をひと区切りにして1日ずつ「甲(こう)」「乙(おつ)」「丙(へい)」「丁(てい)」「戊(ぼ)」「己(き)」「庚(こう)」「辛(しん)」「壬(じん)」「癸(みずのと)」という名前を割り当てたもので、中国から日本に伝わりました。
日本では中国と読み方が異なり、一般的に「甲(きのえ)」「乙(きのと)」「丙(ひのえ)」「丁(ひのと)」「戊(つちのえ)」「己(つちのと)」「庚(かのえ)」「辛(かのと)」「壬(みずのえ)」「癸(みずのと)」というのが一般的です。
占いや命名にも使われる「十干」
「十干」にはそれぞれ性質のイメージがあると言われています。
・甲(きのえ)
強い意志と粘り強さで自分の信念を貫く
・乙(きのと)
辛抱強く、保守的で仲間とのつながりを大切にする
・丙(ひのえ)
情熱的で明るく華やか。自信ある行動で周囲を引きつける
・丁(ひのと)
洞察力が高く知性がある。献身的で思慮深い
・戊(つちのえ)
責任感が強く社交的。貫禄があり周囲を支える
・己(つちのと)
細やかで礼儀正しく適応能力が高い。経済観念がある
・庚(かのえ)
リーダーシップを発揮する。機転が利き世渡り上手
・辛(かのと)
美的センスに優れる。芯が強く、困難を乗り越える
・壬(みずのえ)
知的で柔和。直感力が高く、器が大きい
・癸(みずのと)
勤勉で研究熱心。自己探求を重視する
これらの特性は占いや命名などにも活用されています。
12の動物で表わす暦「十二支」
いっぽう「十二支」はもともと暦を表わす言葉であり、農作物を育てるための季節や時間を正確に知るための文字でした。当時はもっとも重要な星と考えられていた木星の動きで年を数えていたため、天を12にわけ、それぞれに「子」から「亥」までの字を割り当てたことが十二支の始まりです。その後、次第に音や韻が似ている動物が使われるようになりました。
人々が十二支を身近に感じ親しんでいたことは、日本に古くから伝わる昔話からもわかります。
昔むかし、神様が、「1月1日の朝、新年の挨拶に来た1番目から12番目までのものを1年交代で動物の大将にする」と手紙を書きました。
この手紙を受け取った動物たちは、自分が一番になるために翌朝まだ暗いうちから出発しました。しかし、ネコだけは出発しませんでした。ネズミから「1月2日の朝に行けばいい」とウソをつかれていたのです。
イヌとサルは仲良く一緒に走っていましたが、そのうちケンカになってしまいました。
新年の朝日が昇った時、最初に現れたのはウシでした。前日の夕方から出発していたのです。
しかし、ウシの背中に乗っていたネズミが先に飛び降りて神様の元へ走り、1番目に到着しました。その後もトラ、ウサギなど続々と動物が到着し、ネズミからイノシシまで12種類の動物が決まりました。神様と十二支たちの宴会が始まるとネコが現れ、ウソを教えたネズミを追いかけ回しました。イヌとサルはまだケンカの真っ最中。だから今でもネコはネズミを追いかけ、イヌとサルは仲が悪いのです。
今年の干支は「丙午(ひのえうま)」
「十干」と「十二支」を組み合わせた暦が「十干十二支」であり、それを略したものが「干支」です。「十干」には10要素、「十二支」には12要素あるため、その組み合わせは60通りとなります。
2026年の十干は「丙(ひのえ)」十二支は「午(ウマ)」。これらを組み合わせて干支は「丙午(ひのえうま)」。情熱的な「丙」と「午」が重なることから、丙午生まれの女性は「気性が激しい」などといわれ、前回の丙午に当たる昭和41年には、出生率が大幅に下がりました。
現代はこういった迷信が出生率に影響することはないと思われますが、少子化が進む中、根拠のない噂が広まって若い世代がプレッシャーを感じないよう親世代や周囲も配慮したいものです。
午年ってどんな年?歴史が物語ること
今年の十二支にあたる午(ウマ)は、古来より人々の暮らしに深く関わってきた動物。農耕や運搬だけでなく戦いにおいてもなくてはならない存在でした。神社などに絵馬を奉納する習慣は、高価な馬の代わりに馬の絵を描いた絵馬を収めるようになったものです。
午年の象徴として語られるのが、情熱や力強さ、スピード、挑戦といった言葉。前向きな挑戦が成長や成功をもたらすとされています。
これまでも午年には歴史に残る出来事が多く起きました。よいことばかりではありませんが、前進や変革へのエネルギーが高まる時期だということは言えそうです。
天皇中心の国家体制を確立した大化の改新(645年)ほか、あまりにも有名な本能寺の変(1582年)や赤穂浪士の討ち入り(1703年)、近年では湾岸戦争(1904年~)、ウクライナ危機(2014年)も午年に起こった事件です。
赤穂浪士の討ち入りに興味がある方は、前回のコラムもぜひご覧ください。
午年生まれの人は、明るく前向きで人を惹きつけるオーラがあります。情熱的で直観的。困難を乗り越えて目標に向かって突っ走り、チャンスを逃しません。日本の歴史に名を残した人にも午年生まれがたくさんいます。
戦国武将・織田信長(1534年)、軍師・黒田官兵衛(1546年)、茶人・千利休(1522年)、新撰組・近藤勇(1834年)、政治家・田中角栄(1918年)、経営の神様・松下幸之助(1894年)など、その生涯を干支から見ると、興味深いものがあります。
最近では、将棋界のプリンス・藤井聡太竜王・名人(2002年)が午年生まれ。彗星のように現れ、次々と記録を塗り替えてきた功績には、午年ならではの特性が影響しているのかもしれません。
一歩踏み出して午年を楽しもう!
「勝ち馬に乗る」といった言葉もある通り、2026年は行動や挑戦が幸運をもたらす午年です。せっかくなら流れにのって、今年一年を楽しみましょう。
まずは、会いたい人に会う、初めての場所へ行く、新しいレシピを覚えるといった叶えやすい目標から挑戦してみませんか。
そのためにも、まずは今年も健康第一で!
※写真はすべてイメージ
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