薬を飲むタイミングと飲み忘れた時の対処法
薬剤師 Y.S
薬は、それぞれ決められたタイミングに飲まないと効果がなかったり、またご自身の判断で量を増やしたり減らしたりしますと副作用が生じる可能性が高まりますので、【用法・用量】を正しく守り、使用してください。
弊社のリョウシンJV錠、リョウシンJVコンドロイ錠につきまして、服用する時間帯についてのご質問が多い状況です。これらの薬剤には、服用時期の制限がございませんので、ご自身が定期的に服用できる時間帯を決められることが良いと思われます。また、胃腸が強くないようであれば、食後の服用をおすすめしております。
食前、食後、食間、就寝前、頓服、の違いをご存じですか?
□食前とは
胃の中に食べ物が入っていないとき(食事の1時間~30分前)に服用/使用する
□食後とは
胃の中に食べ物が入っているとき(食事の後30分以内)に服用/使用する
□食間とは
食事と食事の間(食事の2時間後が目安)に服用/使用する
※食事中に飲むことではありません
□就寝前とは
就寝する30分くらい前に服用/使用する
□頓服とは
発作時や症状のひどいときに服用/使用する
薬の飲み忘れがあった場合の対処法
日常の生活の中で、うっかりと薬を飲み忘れてしまうことがあると思います。その時の対処法について、アドバイスいたします。

基本的(一般的)な薬を飲み忘れた時の対処法
・1日3回服用の場合・・・次回服用まで4時間以上あればすぐに服用する
・1日2回服用の場合・・・次回服用まで6~8時間以上あればすぐに服用する
・1日1回服用の場合・・・次回服用まで8~12時間以上あればすぐに服用する
- ※絶対にしてはいけないことが、一度に2回分服用することです。時々、「薬を飲んだかどうか忘れた」ということもありますが、その場合は服用しないでください。万が一すでに薬を服用していた場合には、2回分を一度に服用しますと、血中濃度が高くなりすぎて副作用のリスクが高まります。
食前服用などの食事の影響を受ける薬の場合は対処法が異なる
薬によっては、その薬の効果に食事の影響を受けるものがあります。たとえば、糖尿病の薬では食前に服用しなければ効果がほとんどなくなってしまうものがあります。
・起床時(朝食前)の薬・・・その日は服用しないで、翌日の起床時に1回分を服用
・食前(食直前)の薬・・・1回分をとばして、次の食前に1回分を服用
・空腹時(食間)の薬・・・1回分をとばして、次の空腹時に1回分を服用
飲み忘れた時の対処法は、医師の薬の処方意図によっても異なる
医師は患者さんお一人お一人の病状や体の大きさ、年齢などを考慮して薬を処方します。ですので、基本的な飲み忘れた場合の対処法では当てはまらないパターンも多々存在します。ご自身の薬がどのような意図で処方されたのかを理解しておくことはとても大切なことなのです。診察時の医師の説明や投薬時の薬剤師の説明をしっかりと聞いておきましょう。
わからないことや忘れてしまったことはそのままにしておかずに、薬剤師に相談してください。又、たまってきた飲み忘れた薬の対応や、飲み忘れ防止のアドバイスも行っています。
以上のことを踏まえて、自分勝手な薬の飲み方をしますと効果がなかったり、副作用が生じたりしますので、【用法・用量】を必ず厳守して下さい。
(引用)
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