父の日と花

アメリカで生まれた
お父さんを思う日 

6月の第3日曜日といえば?
そう、父の日。今年は6月15日です。

発祥は100年以上前のアメリカ。ワシントン州に住むソノラ・スマート・ドッドという女性が、母の日のように父にも感謝する日がほしいと牧師協会へ訴えたことでした。最初の父の日は、1910年。ソノラの父ウィリアムの誕生月である6月の第3日曜日に記念式典を開催。6年後には当時の大統領ウィルソンが式典に参加して認知が広がり、1966年ジョンソン大統領下で国の記念日となりました。

今では日本をはじめイギリス、オーストラリア、イタリア、ドイツ、フィンランド、韓国、中国など世界中に広がった父の日。日付やお祝いの方法が異なる国もありますが、一人の女性の父を思う気持ちが形となり国境を超えたことは確かな事実。肌の色や言語は異なっても、父を大切に思う人の内面は皆同じということでしょう。 


 

花は心に届ける
とっておきのギフト 

父の日の贈物といって真っ先に思い浮かべるのが花ではないでしょうか。母の日のカーネーションのような定番といえるイメージが少ない父の日ですが、日本では「黄色いバラ」が一般的とされています。

これは、先述したアメリカで初めて父の日の式典が行われた際、父が存命なら赤いバラ、故人には白いバラを捧げたことに由来します。さらに、「日本ファーザーズ・デイ委員会」が「幸せ」や「尊敬」といった意味を持つ黄色をシンボルカラーとしたため、黄色いバラを贈るようになりました。

バラのほか、「敬慕」「憧れ」という花言葉を持つ黄色いヒマワリや「希望」「究極の愛」を表す黄色いガーベラも人気。色にとらわれず、お父さんの雰囲気に合う花を選んだり、伝えたい気持ちを花言葉に託すのもいいでしょう。 



父の日をはじめ、特別な日の贈物にかかせない花。食べることはできず、身につけることも、長く楽しむこともできない、今どきに言うと“コスパ(コストパフォーマンスの略。費用対効果のこと)”のよくないギフトかもしれません。しかし、花は美しい見た目や香りで癒しや特別感を心に届ける贈物。言葉にできない気持ちを伝えることができ、色や花言葉でさらに深い思いを込められる点も魅力といえます。

近年の研究で、生花を見るとリラックス状態を表すα波という脳波が多く出ることがわかっています。花が心に効く贈物であることは、科学的に立証されているのです。

何らかの事情でお父さんに贈物ができないときは、その人を思い部屋に一輪の花を飾ってみてください。きっとあたたかな思い出に包まれたステキな時間をすごせるはずです。

父の日があるのは梅雨真っ盛りの時期。 憂鬱な日々の中でも大切な人を思い、花を選ぶことで自身の心も潤う。父の日がそんな時間になるといいですね。



※参考サイト
https://www.hibiyakadan.com/item/FATHER_ABOUT.html
https://haa.athuman.com/media/psychology/relax/1022/